e-不動産販売 城南地域代理店 株式会社太子堂不動産

不動産投資レポート     NO.24           平成27年6月16日

 

こんにちは。

このたびは「e-不動産販売 城南地域代理店 株式会社太子堂不動産」に御問い合わせ頂きましてありがとうございます。

当サイトでは1棟アパート・1棟マンションに特化して情報掲載しております。

「e-不動産販売」:http://www.e-fudousanhanbai.com/

 

今回のレポートは「大手不動産会社の『囲い込み営業』実態」などについてご報告したいと存じます。

最近、テレビや新聞雑誌などで話題となっている「囲い込み営業」という言葉を聞いたことがある人も多いと存じます。

これは一部の大手不動産業者が専任媒介(不動産の販売を1社だけに依頼する事を取り決めた契約)を受けた不動産を、国土交通省が運営する不動産流通機構(通称:レインズ:Real Estate Information Network Systemsの略)に対し、登録する義務があるので登録はするが、他社の問い合わせに対し「その物件は現在、(契約に向けて)話が入っています」とか、「担当者ベースなので詳細がわかりません」とか、ひどい時には登録した当日にも係わらず「成約済みです」などと返答し、物件資料や詳細状況を提示せず、他社に対して情報を開示しない姿勢の事を、「囲い込み営業」と言います。なぜ、他社に対して情報を開示しないのか。仲介手数料は売主から「成約価格(消費税抜く)の3%+6万円に消費税を加算する」の額、買主からも同額を得られるシステムとなっています。これを大手業者は「必ず売主及び買主双方から手数料を取る努力をせよ」と上司から言われており、一定の期間、他社に情報を開示せず、社内の顧客にのみ営業をかける(この場合ほとんど、買取不動産会社が相手と考えられる)ことが常識的に行われており、その間は上記の台詞で問い合わせに答えない習慣があります。

当然、その間にもっと早くしかも高く売れていた可能性もあるはずですが仲介業者の思惑で潰されているの同じです。

つまり、売主に損害を与えていると言うことになります。

大手不動産仲介業者(先日のテレビでは、三井リハウス、住友不動産販売、東京リバブル)は「そのような事実はありません」と発表しているし、国土交通省の担当官も「報告は受けていない」と答えています。

業界では昔から(レインズが稼動したときから)皆知っています。

しかし、問題提議した時点で干される(大手会社物件の仲介をさせてもらえないなどの妨害行為)を恐れて行動に移せなかったのです。

今後この問題が大きくなるとどうなるでしょう。

先ほども書きましたが、大手が媒介物件を受けるとまずやるのが「買い取り不動産会社に紹介する」ことです。

転売業者、建売業者、マンションリノベーション業者・・・。複数紹介し一番条件の良いところと契約します。しかし、その「良い条件」とは決して値段が高いというだけではありません。その買取転売業者がその物件を再度市場に出す(販売する)時に、大手不動産業者に対して「専任媒介」を締結させる事を条件とします。つまり、個人から媒介を受け業者に売る。時点で手数料を双方から受け取り、再度販売するときにもう一度手数料を受け取る。当然双方から。

一度の媒介物件で2度、双方から手数料を取れるわけです。

これが業界では「おいしい、往復ビンタ」などと下品な呼び方をします。

3,000万円のマンションを「反響が少ない」などと嘘を報告し、2,500万円に値下げをさせ、「何とか、2200万円でお客が付きました!」と買い取り業者に買わせる。その時点で、777,600円×2=1,555,200円の収入。2200万円をリノベーションして3,300万円で再販売します。100万円値引きされて3200万円で成約。すると、1,101,600円×2=2,203,200円の仲介収入。

なんと、一つのマンション販売を依頼され媒介契約を締結しただけで、結果的にその仲介会社に入った収入は3,758,400円です。

この行為は、法律違反ではありません。

しかし、囲い込み営業は媒介契約条項の「速やかに広く情報を開示し、売主の不利益にならないよう業務を遂行する」という条項違反になります。

このような、反則行為を是非、監督官庁も問題を把握し、是正に取り組んでほしい。

場合によってはレインズを一般公開し、消費者と仲介会社を直接繋いだほうが良いと言う意見もあります。その場合仲介手数料の自由化や受取方法を改正し、中小零細仲介企業が存続できる土壌も作ってあげないと、それこそ大手仲介会社の思う壺に入ります。(このあたりはお問い合わせ頂ければお答えします)

世の中の売主様。

一度、ご自分が依頼している不動産会社に、他の不動産仲介会社の振りをして、「すみませーん。レインズ見たんですけど、物件確認です。○○市○○町何丁目の売り地、○○○万円、まだありますか?」って聞いてみてください。

申し込みも入っていないのに「(契約の)話。入ってまーす」と言われたら、文句を言ってください。

「ふ・ざ・け・ん・な!私が売主だ!」と。(笑)

 

ご質問、ご確認などがあればご遠慮なくどうぞ。

よろしくお願い申し上げます。

 

次回は、「現在の二重価格状況」について考査したいと思います。

 

*配信停止をご希望の方は「配信停止」とご返信願います。

 

株式会社太子堂不動産

森岡節雄